体外受精・胚移植


体外受精・胚移植

in vitro fertilization and embryo transfer (IVF-ET)

 体外受精・胚移植は、もともとは卵管の異状による不妊治療法として開発されました。
自然では、卵管の中で卵子と精子が遭遇して受精が成立します。
もし両側の卵管が閉鎖しているなら、精子と卵子は接触できません。
それならば卵胞(卵子の入っている小さな袋)に針を刺して卵子を吸引し、
試験管の中で精子と合わせて受精するのを待ち(体の外で受精が起こるので体外受精という)、
受精分割したならその胚(分割発育した受精卵を胚と呼ぶ)を子宮の中に移植(胚移植)すれば妊娠成立が期待できます。
これが体外受精・胚移植です。
現在では卵管障害による不妊だけでなく、他の様々な原因による不妊にも適応が拡大されていますが、
不妊の原因により期待される妊娠率は異なります。
男性不妊の体外受精による妊娠率は以前は非常に低かったのですが、顕微授精が開発され成績が向上しています。
その結果、現在では体外受精の成績を左右する最大の因子は女性の年齢であるといわれています。




体外受精・胚移植治療の概略

(1) 体外受精を行う前周期の月経開始の4〜5日目より卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤(いわゆるピル)を約3週間内服する。
そしてピル服用の10日〜2週間目より点鼻薬(GnRH作動薬)を開始する。
ピルを服用できない場合には、排卵の3〜5日後より点鼻薬を始める。

(2) 月経開始後に排卵誘発剤 (hMG) の注射を始める (毎日、1週間以上)。

(3) 超音波検査やホルモン測定により卵胞の発育を調べ、卵子を採取する (採卵) 日を決める。

(4) 午後9時頃に卵子の最終的な成熟を促す薬 (hCG) を注射し、その35〜36時間後に採卵を予定する。

(5) 午前8時頃に来院し、午前8時30分頃より採卵を行う。自宅で採取した精液を持参する。
採卵後しばらく安静にして、午後2時〜2時30分に帰宅する。

(6) 採卵の2〜5日後に胚 (受精卵) を子宮に移植し、30分程度安静にした後に帰宅する。

(7) 注射 (hCGあるいは黄体ホルモン) と内服薬 (黄体ホルモン) により着床の環境を整える。


 ※経口の排卵誘発剤(クロミフェン)やGnRH拮抗薬(注射)を使うこともあります。





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